Field Reports 1.4 の新機能 ― 新機能の概要 ―

現在開発中の Field Reports 1.4 の新機能をご紹介したいと思います。

 

1.4版では,フォント機能とテキスト・画像フィールドの表現力強化を中心に機能を追加しています。

今回は新機能の一覧を示し,次回からは各機能を詳細にご説明します。

フォント機能の強化

  1. フォント埋め込み
    OpenType/TrueTypeフォントの埋め込みが可能になりました。
  2. Unicode拡張漢字対応
    サロゲートペア・異体字セレクタによるUnicode拡張漢字(JIS X 0213で追加された,第三・第四水準漢字に対応)が表示できるます。
    また,分解文字(例えば,が(U+304C)→か(U+304B)+゛(U+309B))の文字化けを防止するため,分解文字を正規合成する機能を内蔵しました。
  3. グリフ直接指定機能
    Unicodeに頼らずフォント中のグリフをCID/GIDまたはグリフ名により直接指定することができます。
  4. 日本語縦書き
    日本語テキストを縦書き表示できます。

 

異体字セレクタを使用して,「邊」の異体字を列挙(IPAmj明朝フォント使用)
異体字セレクタを使用して,「邊」の異体字を列挙(IPAmj明朝フォント使用)
CID指定によりUnicode未割り当てのか行半濁音(鼻濁音)含む文字を表示
CID指定によりUnicode未割り当てのか行半濁音(鼻濁音)含む文字を表示
グリフ名によりUnicode未割り当ての文字を表示(IPAmj明朝使用)
グリフ名によりUnicode未割り当ての文字を表示(IPAmj明朝使用)
縦書き表示(衡山毛筆フォント草書使用)
縦書き表示(衡山毛筆フォント草書使用)

表現力の向上

  1. フィールド表示属性の追加
    テキスト・画像フィールドに回転角度・透明度・ブレンドモードを設定することができます。
  2. 透過画像
    透過情報(αチャンネル)を持ったPNG/BMP 画像の表示に対応しました。
  3. PDF埋め込み
    画像フィールドの外観として,ラスタ画像(PNG, BMP, JPEG, JPEG2000)に加えて,PDFを指定することができるようになりました。
  4. リソースURL指定
    画像・PDFテンプレートの取得先として,任意のURLを指定することが可能になりました。
テキストフィールドに回転角度を指定
テキストフィールドに回転角度を指定
テキストフィールドに回転角度と透明度を設定
テキストフィールドに回転角度と透明度を設定

その他の改善項目

  1. 利便性向上
    空白ページの作成や標準フォント(欧文標準14フォント+日本語2フォント)の内蔵により,テンプレートを使用せずにスクラッチからPDFを作成することが可能になりました。
  2. パフォーマンス改善
    大量ページ出力時の性能向上,画像リソース化,PNGデータの直接埋め込みなどにより,パフォーマンスが改善しました。