ソフトウェア開発の合同会社フィールドワークス(所在地:愛知県春日井市,代表:梶田健史)は,中小規模のシステム開発における帳票開発ツールの導入を促進し生産性向上に寄与するため,PDF帳票開発ツール「Field Reports」を開発いたしました。
最新版となる「Field Reports 1.3」ではWindows版を追加し,これまでのLL言語(Python, Ruby, Perl, PHP)に加えてJVM/.NET言語にも対応しました。これにより,対応プラットフォームと開発言語の更なる拡充を実現しました。価格は,Liteエディションが52,500円(税込),Standardエディションが126,000円 (税込)で,弊社Webサイト(http://www.field-works.co.jp/)にて販売しています。
■開発の経緯
業務システムにおいて帳票出力を実現する際には,いわゆる帳票開発ツールを用いることが一般的になっています。ところが開発規模の小さなシステムでは,予算上の制約や開発環境の都合などにより適した帳票開発ツールが見つけられないケースも多く,代わりにシンプルな帳票出力機能を自前で開発したり,HTML+CSSで帳票的な外観を表現するなどの方法がとられてきました。しかしながら,そのような代替手段では開発効率や印刷品質の面でのリスクが大きく,本格的な帳票出力機能を実現することは困難な状況でした。
フィールドワークスは,中小規模システムでの導入が容易な帳票開発ツールをコンセプトとし,PDF帳票開発ツール「Field Reports」を開発するに至りました。本質的でない機能は省き必要な機能に集中する合理的な設計を行ったことと,関数プログラミング言語OCaml(※)をはじめとするオープンソースを積極的に活用したことで,高性能な帳票開発ツールを低価格で提供することを可能にしました。中小規模システム開発では,Java, C#, VB.NET以外の言語(特にPython, Ruby, Perl, PHPなどのいわゆるLL言語)が利用されることが多いことや開発者サイド主導で運用環境(プラットフォーム)を決定できないケースが多いことを考慮して,様々なプログラミング言語やプラットフォームに柔軟に対応できる可搬性(ポータビリティ)も重視しました。
※OCaml:関数型プログラミング言語の一種であり,強力な静的型システムと高速なネイティブコードを生成できるコンパイラを持つこと等を特長としています。Visual Studio 2010からはOCamlから派生したF#が標準搭載されたこともあり,近年注目を集めています。
■「Field Reports」概要
「Field Reports」は,Python, Ruby, Perl, PHP等のプログラミング言語から利用できるPDF帳票生成コンポーネントを提供します。あらかじめExcel, Acrobat等のオフィスソフトで作成しておいたPDFテンプレートに対し,プログラムからフィールドに値を設定することで,複数ページにわたる集計表などを簡単に作成することができます。
■主な特長
(1)マルチプラットフォーム/マルチ言語対応
・Windows, Linux, Mac OS Xの各プラットフォーム上で動作します。
・Webシステム開発で用いられる代表的なLL言語(Python, Ruby, Perl, PHP)に対応します。
・仮想マシン環境(JVM, .NET)上で動作するJava, C#, VB.NET等のプログラミング言語からも利用できます。
・COMサーバとしても機能するので,VBScript等からの利用も可能です(Windows版のみ)。
・コマンドラインプログラムを外部プロセスとして呼び出す形態での利用も可能です。
(2)開発効率の良いPDFテンプレートエンジン
・Excel, Word等の市販オフィスソフトとAdobe Acrobat等のPDF編集ソフトを用いて効率よく帳票設計を行うことができます。
・帳票のページ構成,フィールドに設定する値,スタイル指定などの情報をレンダリングパラメータと呼ぶ一種のDSL(ドメイン固有言語)で統一的に記述できます。
(3)精密なテキストレイアウト
・単行テキストでは,「左寄せ」「中央寄せ」「右寄せ」に加えて「均等割付」の整列指定が可能です。
・複数行テキストでは,組版処理システムTeXで使用されている行ぞろえやハイフネーションのアルゴリズムを実装しました。和文の「禁則処理」,欧文の「ハイフネーション処理」を考慮した組版処理が可能です。
(4)高速かつスケーラブルなPDF生成モジュール
・例えば明細項目と印影画像を含む見積書イメージの帳票であれば,20ページ/秒で出力します(Core 2 Quad 2.66GHz,メモリ4GB)。
・実行環境のメモリ容量が許す限り,1,000ページ以上の巨大PDFも出力可能です。
■販売価格
Liteエディション:52,500円 (税込)
Standardエディション:126,000円 (税込)
※開発ライセンス・運用ライセンス・保守サポート費用(1年間)すべて込みの価格です。
※次年度以降は,21,000円(税込)で保守サポートの更新が可能です。
技術サポート:84,000円(税込)/年
■会社概要
会社名:合同会社フィールドワークス
代表者:梶田 健史(かじた けんじ)
設立:2007年5月30日
資本金:300万円
所在地:〒487-0031 愛知県春日井市廻間町1102
Webサイト:http://www.field-works.co.jp/
事業内容:PDF関連ソフトウェア製品の開発・販売
受託ソフトウェア開発
■本件に関するお問い合わせ先
合同会社フィールドワークス 担当:梶田
TEL:050-6000-2010